おなじ職場にすごくデキる先輩っていませんか?
たいていのデキる人はまるで息を吸うように、自然に努力しています。
天才というのではなく日頃の努力の結果として、みんなから「あの人は天才だ」と言われるような能力を身につけているのです。
あなたはこんな経験をしたことがあるかもしれません。
「先輩みたいになりたい」
こう思って毎日コツコツ頑張っているけどその人はず〜〜〜っと先、はるか遠い場所にいる。
あなたが人並み以上に努力して
「すこしは距離が縮まったかな?」
と思っても、ふと気がつくと距離がまた離れている。
むしろ先輩と出会ったときよりもさらに距離が離れてしまった。
こんなことが続くと、メンタル的にすこし辛くなりますよね。
けどデキる先輩たちに追いつき、追いこす方法はあります。
それは仕事についての
「学びの質」
を上げることです。
そして学びの質を上げるには、この記事で紹介する
「戦略的学習力」
というスキルを身につけることがおすすめです。
戦略的学習力があれば、どんな知識・スキルでも効率的に学ぶことができるのです。
あなたはどんな業界で働いていますか?
もしあなたが変化の激しい業界にいて、なおかつ戦略的学習力を身につけているのなら「変化」はあなたの味方になります。
おおきな変化が起きると、誰もが新しいスキルや概念を学ばなくてはならないからです。
みんながいっせいにレベル0になり、またレベル上げをしなければならない状況になるのです。
こんなときに戦略的学習力があればどうなるでしょう。
あなたは他の人よりも効率的に新しい物事を学び、すぐに抜きん出た存在になれます。
ほとんどの大人は変化を嫌います。
これまで積み重ねた知識や実績が通じなくなることに恐怖を感じているからです。
だから変化を恐れ、いざ変化が起きたときには茫然とし、立ちすくみます。
こんな人にはなりたくないですよね。
戦略的学習力を身につけていれば、変化を「チャンス」と捉えて歓迎できるようになります。
変化をあなたの味方にするためにも、ぜひこの記事を読み「戦略的学習力」についての理解を深めてください。
「戦略的学習力」という言葉の意味
「戦略的学習力」について説明するまえに、この言葉の意味を知っておきましょう。
このような言葉は、意味を知っておいた方がイメージしやすいからです。
「戦略的学習力」
この言葉を見ると「戦略的」と「学習力」という二つの言葉に分けられそうですね。
「学習力」とは、読んで字のごとし、教科書や動画などを見て「学習する力」のことです。
これは何となくイメージできますよね。
次は「戦略的」です。
「的」は置いておいて「戦略」とは何のことでしょう。
「戦略」はもともとは戦争などで使われていた言葉ですが、今はいろんな場所で使われるようになりました。
戦争をきっかけとして生まれたものが、みんなに使われるようになる、このような物事はこの世界にたくさんあります。
いまや生活に欠かせない「インターネット」もそのなかの一つですね。
話を戻します。
辞書をひいて「戦略」という言葉の意味を調べましょう。
「三省堂 大辞林 第三版」によると
長期的・全体的展望に立った闘争の準備・計画・運用の方法。
とあります。
少しわかりにくいですが、「学習力」と「戦略的」という言葉を組み合わせると
「広い視野で計画を立てて学習する力」
という風な意味になりそうですね。
じっさい、戦略的学習力にはこれに近い意味があります。
理解のヒントになるので覚えておいてください。
「戦略的学習力」とは?
なんとなく言葉の意味がわかったと思うので、本題に進みます。
「戦略的学習力」とは何か?を説明します。
「戦略的学習力」は「勉強の攻略法」のこと
「戦略的学習力」とは、わかりやすく言うと「勉強の攻略法」のことです。
スマホで検索し、ゲームアプリの攻略法を調べたことはありませんか?
攻略法は最短ルートでゴールにたどり着くために調べていますよね。
これと同じことです。
勉強にも、最短ルートでゴールにたどり着く方法があるのです。
この「勉強の攻略法」が「戦略的学習力」と呼ばれるスキルです。
なぜ「戦略的学習力」が注目されているのか
「戦略的学習力」という言葉が注目されるようになったのは最近のことです。
そもそも「戦略的学習力」という言葉は数年前まではほとんど使われていませんでした。
使われるようになったのは2017年頃からです。
では、なぜ最近になって「戦略的学習力」が注目されるようになったのでしょう。
「戦略的学習力」という言葉が日本で注目されたのは、ひとつの論文がきっかけです。
それは2017年にイギリスのオックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授が発表した
「スキルの未来」
という論文です。
この論文のなかで「2030年のアメリカで最も必要とされるスキル」として戦略的学習力が紹介されたのです。
2030年になると、AI(人工知能)やロボット技術の進化で人の仕事はどんどん減る。
だから新しいスキルを学んで、変化に対応しようね。
という理由で戦略的学習力が「最も必要なスキル」に選ばれたのです。
もちろん、2020年のいまでも「戦略的学習力」には価値があります。
もし戦略的学習力を身につけていれば、学生だけでなく社会人も短い学習時間で多くのことを学べます。
つまり、戦略的学習力は生きていくための素晴らしい武器のようなものです。
よく人生は「旅」にたとえられます。
いまのような変化が激しい時代では、人生は旅というよりは「冒険」です。
もし冒険に手ぶらで出かけたらどうなるでしょう。
あっというまにゲームオーバーです。
ですが、戦略的学習力という武器があれば生き残る確率を上げられます。
こんな武器、欲しいと思いませんか?
ここまで、戦略的学習力について基本的なことを説明しました。
次は、戦略的学習力がどんな風に役立つかを説明します。
「戦略的学習力」を学ぶメリットは何?
戦略的学習力は「勉強の攻略法」で、生き残るための強力な武器です。
では、戦略的学習力があると具体的にはどんなメリットがあるかを説明します。
ポイントになる言葉は
- 時短
- 楽しい
- わかる
です。
勉強した時間が無駄にならない
友達や同僚に、すごく勉強しているけど結果が出ない人はいませんか?
このような人には、戦略的学習力が欠けているのかもしれません。
つまり、「勉強の攻略法」を知らないのです。
戦略的学習力があると、効率よく学習をすすめることができます。
このスキルを身につければ
- いくら勉強してもスキルアップしない
- 学んだことをすぐ忘れてしまう
などが確実に減ります。
学習した内容がどんどん身につくので、結果的に「勉強時間の時短」ができます。
やっぱり勉強や仕事だけでは人生つまらないですし、遊んだりもしたいですよね。
スポーツしたり友達と遊んだり、いろいろな事をしたい人にこそ戦略的学習力はオススメです。
学ぶことの楽しさがわかる
人にはいろんな欲があります。
寝たい、食べたい、というのも欲のひとつです。
これらの欲があまりにも声が大きいのでそれほど注目されませんが、「知識欲」という欲も人がほんらい持っている欲です。
もし知識欲がなかったら、おそらく人間はいまのような便利な生活を送れていません。
人間の起源はアフリカのサバンナと言われていますが、知識欲がなかったらアフリカ大陸から出られなかったでしょう。
人には
「あっちの方には何があるんだろう?」
という知識欲から生まれる好奇心があったから、生誕の地であるアフリカを出てアジアやヨーロッパに冒険することを選んだのです。
人には、このような知識欲がそなわっているのです。
だから様々なことを学び、知識欲が満たされたら人は満ち足りた気持ちになります。
それに「わかる」という感覚は心地よいものです。
何かを勉強すると、物事のつながりがわかるようになります。
何かと何かのつながりがわかるとき、人は快感を感じます。
ミステリ系のアニメ・映画をみていると、物語の最後のほうで登場人物どうしの隠されていた関係、つながりが明らかになりますよね。
つながりがわかったとき、スッキリした気持ちになりませんか?
あのような感覚は人にとって快感でもあるのです。
人は何かを「わかる」ために勉強します。
だからうまく勉強できれば「わかる」が増え、楽しくなります。
もし戦略的学習力を学べば「わかる」ための方法が学べるので、きっと学習が楽しくなるはずです。
デキる人の勉強方法がわかる
戦略的学習力を身につけると、勉強したことがあなたの血となり肉となります。
学んだことをどんどん吸収できるようになるのです。
さきほどこの記事のなかで
友達や同僚に、すごく勉強しているけど結果が出ない人はいませんか?
このような人には、戦略的学習力が欠けているのかもしれません。
つまり、「勉強の攻略法」を知らないのです。
このように書きました。
この逆の人、つまり全く勉強していないように見えるけど仕事がデキる人もいますよね。
「勉強してないよ」と言っているけど、なぜか仕事がデキる。
こんな人は「戦略的学習力」を身につけているのかもしれません。
勉強していないのデキる人は
- いちど聞いたり読めば、大抵のことは理解できる
- 少ない勉強時間で高い成果を得ている
このどちらかです。
つまり、とても効率よく学んでいるのです。
効率よく学習するためには、戦略的学習力が欠かせません。
もし戦略的学習力を学んだら、天才のようにしか見えない人の頭の中をのぞけるかもしれませんね。
天才と呼ばれる人の、発想方法や物事のとらえ方を学べるのです。
戦略的に学習する方法の例
おそらく、みなさんが最も知りたいであろう、戦略的学習力の例を紹介します。
戦略的に学習する方法の例、ということですね。
ここで紹介するのは
- 心理学
- 脳科学
- 認知心理学
- 学習科学
などの学問分野の研究によって「効果が高い学び方」と証明されているものばかりです。
科学的な裏付けがある学習方法、とも言えますね。
ただ、優れた学習方法を紹介する前に「あまり効果的でない」と研究者に言われている学習方法を紹介します。
- 悪い学習方法を先に紹介して
- 良い学習方法を紹介する
という流れです。
もし効率的でない学習方法を取り入れているのなら、これを機会にぜひ効率的な学習方法を取り入れてください。
悪い学習方法の例
では、あまり効果的ではないと言われている学習方法を紹介します。
- テキストや本をただ読む
- 覚えたい内容をそのままノートに書き込む
- 仕事ができるようになりたいから、レベルが高くて難解な本を買う
- 休憩や睡眠の時間を減らして勉強する
どうでしょう。
このような方法で仕事をしたり、学習していませんでしたか?
この記事では、なぜこれらの学習方法が良くないのかを詳しく説明しません。
その代わり、次に紹介する「良い学習方法の例」でこれらの学習方法がなぜ効果的でないかを説明します。
良い学習方法の例
お待たせしました。
良い学習方法を紹介します。
学者の研究によって裏付けされた良い学習方法はたくさんあります。
ここで紹介するのはその中の一部ですが、合計6個の学習法を紹介します。
覚えたい内容を「クイズ」にして自分の質問する
良い学習方法のひとつ目は「クイズ」です。
そう、あのクイズです。
簡単に出来るので意外かもしれませんがクイズはとても効果的な勉強方法なのです。
おすすめの方法はフラッシュカードをつかったクイズです。
「単語帳」とも呼ばれる、定番のあれですね。
まず、覚えたい内容のクイズをつくりフラッシュカードに書き込んでください。
このとき、1枚のフラッシュカードに書き込むクイズは1問にした方が効果的です。
たとえば
「スティーブ・ジョブスのプレゼンが優れている理由を説明せよ」
というふうな感じです。
そして裏に答えを書いてください。
なぜクイズが学習に効果的なのでしょうか?
簡単に説明しますね。
人の脳にある記憶は、たとえるなら数えきれないくらい沢山の箱がおいてある巨大な倉庫です。
学習した内容は「箱」になり、倉庫内(記憶のなか)にどんどん積まれていきます。
もし倉庫にたくさんの箱が無造作にバラバラに積まれてたら、取り出したい箱を見つけにくいですよね?
だから、取り出しやすいように倉庫の中を整理しなくてはいけません。
クイズを出し、それに答えると倉庫のなかの箱を整理できるのです。
バラバラに、適当に積まれていた箱が綺麗に積みなおされるイメージです。
箱が綺麗に整理されていると、記憶の中から取り出しやすくなります。
ものすごく簡単に説明しましたが、クイズにはこのような効果があります。
とてもシンプルな方法ですが効果はとても大きいのでオススメです。
それに、誰でもかんたんに出来る方法でもあります。
覚えたい内容を自分の言葉で要約する
悪い学習法として
- テキストや本をただ読む
- 覚えたい内容をそのままノートに書き込む
などを紹介しました。
これらの学習方法がいまいちなのは「能動的な学習」になりにくいからです。
能動的な学習は「アクティブラーニング」とよく訳されますが、わかりやすく言うと
「積極的に自分の頭をつかった学習」
のことです。
本を読んだりノートに書き込むのなら、そのついでに少し工夫してみましょう。
次のことをやってみてください。
- 重要な部分がどこかを探す
- 覚えたい内容を自分の言葉で要約する
このようなことをすると能動的な学習になり「良い学習方法」となります。
これに加えてノートに要約した内容を書き込むと、さらに効果的な勉強方法になります。
つまり自分の頭を活動させるのです。
すると、学習した内容が記憶に残りやすくなります。
覚えたい内容を誰かに説明する
つぎは6個あるうちの3個目の学習方法です。
3個目は
「覚えたい内容を誰かに説明する」
です。
先に伝えておくと、説明するのは他人ではなくて自分にでもOKです。
要はインプットしたいことを「アウトプット」する、ということです。
ここで、先にあげた2つの勉強法を思い出してください。
- 覚えたい内容を、クイズにして出す
- 覚えたい内容を自分の言葉で要約する
この2つでしたね。
人に何かを説明するとき、頭の中はどんな風に活動するでしょう?
仕事で大事なことを上司に説明したときのことを思い出してください。
頭のなかで
- 説明する内容を思い出す
- 大事な部分を要約する
この2つの活動をしませんでしたか?
これは、そのまま良い学習方法と一緒ですよね。
人に何かを説明するのは、ものすごく頭を使います。
もし覚えたいことがあったら、覚えたい内容を自分に説明してみてください。
意外と、うまく説明できないことがわかるはずです。
何かを上手に説明するには、自分がそれをきちんと理解しないと難しいです。
何かを説明するためには、それを理解しなくてはいけません。
だからこそ、自己説明は効果的な勉強方法になるのです。
ファインマンは学者として優れているだけでなく、すばらしく説明が上手な人としても有名でした。
じっさい、後輩などいろいろな人に様々なことを教え、科学界に大きな功績を残しました。
ファインマンの影響で、人(や自分)に何かを説明する学習方法は「ファインマン・テクニック」と呼ばれるようになりました。
「自己説明」より「ファインマン・テクニック」と呼んだ方がカッコいいので、この呼び方はオススメです。
目的を決めて、学習計画を立てる
次で4つめです。
4つめの勉強方法は
「目的を決めて、学習計画を立てる」
です。
中学生のころ
「なんで勉強なんかしないといけないんだろう・・・」
と思ったことはありませんか?
勉強する意味がわからないと、モチベーションが上がらないですよね。
それもそのはずで、人は自分にとって意味がないことが苦手なのです。
例をあげましょう。
あなたはゴミが散乱している汚い道を歩いています。
そのとき知らないオジさんが近づいてきて
「道が汚いから掃除してください」
と言われたらやる気がでますか?
でないですよね。
けれど
「目が不自由な人は道にある点字ブロックを確認しながら歩いています。道が汚いと点字ブロックが確認できないのでとても危ないです。目が不自由な人のために、道を掃除してくれませんか?」
とお願いされたらどうでしょう。
掃除しないといけないな、と思いませんか?
この場合、「意味」は「目的」と言い換えることができます。
自分のモチベーションを上げるためにも、学習するときは何か目的を決めましょう。
そして、その目的を達成するためには何をしなくてはいけないかを考えてください。
登山するとき、登山のルート(道順)を決めないで登るのは危険です。
学習も同じで、目的地に行くためのルートを計画すると効率が上がります。
- 目的を決める
- そして目的に到達するための計画を立てる
これが、4つめの勉強の攻略法です。
計画を作るのが難しいときは、目的を決めるだけでもOKです。
学ぶ目的(意味)があるだけで、人はけっこう頑張れるものです。
休憩による気分転換や睡眠をしっかりとって学習する
5つめのメリットは「休息」に関するものです。
人はつい
- 休憩する時間
- 睡眠時間
など削って勉強してしまいますが、きちんとした休息をとらないで勉強することは学習に悪い影響をあたえます。
学習において睡眠はとくに大事です。
というのも人は睡眠中に記憶したことを整理するからです。
起きているときに得た情報を、寝ているときに整理するのですね。
だから、人は睡眠不足だと物忘れが激しくなります。
こまめに休憩を取ることも大事です。
仕事しているときや学習しているとき
- 25分間集中する
- 5分間の休憩をとる
このように集中→休憩を交互にとる
「ポモドーロ・テクニック」
という方法があります。
このように定期的に休息を取り入れると学習効率が上がったという実験結果もあります[1]朝日新聞デジタル:勉強時間は短い方が好成績?。
もし休みなしでずっと仕事をしたり勉強をしているなら、ぜひポモドーロ・テクニックを導入してください。
ポモドーロ・テクニックについてはリンク先の記事でくわしく紹介しています。
自分のレベルに合ったテキストで学ぶ
最後に紹介するのは
「自分のレベルに合ったテキストで学ぶ」
です。
何か目的や意味をみつけ、勉強に対するモチベーションがあがったとき、人は背伸びしがちです。
いまの自分の知識よりも、レベルがずっと高い内容のテキスト・参考書などを選んでしまうのです。
自分の知識のレベルよりも明らかに上の内容を学ぶのは、効率が悪い勉強方法です。
あまり意識されませんが人は自分がすでに持っている知識をつかって新しいことを理解します。
たとえば
「YouTuberのヒカキン」
という言葉があります。
この記事を呼んでくれている人は、おそらく「YouTuberのヒカキン」を頭の中にイメージできるでしょう。
では、動画配信サービスの「YouTube」を知らない老人が聞いて理解できるでしょうか?
スマホを持っておらず、なおかつYouTubeのことを知らない人にとっては
「YouTuberのヒカキン」
という言葉はまるで外国語のようです。
まったく理解できないでしょう。
自分の知識のレベルよりも明らかに高いレベルの内容を学ぶのは、これと一緒なのです。
効率が悪いというか、これでは勉強以前の問題ですよね。
だから何かを学ぶときは、学習する前に学ぶ対象について自分がどれくらい知っているかを考えましょう。
自分の知識について考えるのです。
このような、自分自身の知識や思考について考えることは
「メタ認知(めたにんち)」
と呼ばれます。
メタ認知がしっかりできる人は学習が得意というだけでなく、仕事がデキたり自分の感情のコントロールが上手だと言われています。
学ぶ対象について、自分の知識がどれくらいなのかを理解したら、自分のレベルにあった教材を選んでください。
ただ、簡単すぎても難しすぎてもいけません。
選ぶべきなのは、自分が知っていることよりも少しだけ難しいことが書いてある教材です。
そうすると、あなたが知っている知識と、教材に書いてある知識がくっつきます。
「くっつく」とは理解できる、ということです。
つまり「わかる」ということですね。
もし勉強していて「わかった」と感じたら、友達や自分にその内容を説明してみてください。
上手に説明できたら、さらに「わかった」が深くなり、忘れにくくなります。
もし上手に説明できなかったら、わかるまで勉強してみましょう。
この繰り返しが、理解を深めてくれるのです。
「戦略的」に学ぶ内容を選ぶことも大事
ここまで、戦略的学習力を「勉強法の攻略法」として説明してきました。
けれど戦略的学習力には勉強の攻略法以外の意味もあります。
それは「戦略的」に学ぶ内容を選ぶ、ということです。
「戦略的に学ぶ内容を選ぶ」とはどういうことかを説明します。
2020年のいま、人工知能をつかった車の自動運転や、自動で物を運ぶロボットに関する技術が注目されています。
その流れでプログラミングやデータ分析などを学べる専門学校やオンライン教育がすごく増えています。
こんな状況のなか、10代の若者が
「世界一の御者になる!」
と決意し、馬車を早く動かす技術を必死に勉強したら将来どうなるでしょう。
日本で馬車の御者として生活していけるでしょうか。
たぶん、難しいですよね。
仕事自体が極端に少ないですし、お金持ちになるのは難しそうです。
けれど、人工知能のプログラミングを10代のうちから勉強していたらどうでしょう。
すくなくとも会社には就職でき、普通の給料はもらえそうですよね。
何が大事かと言うと
将来どんなスキルの「価値」が高くなるか?
これについて考え、行動することです。
「戦略」という言葉の意味を思い出してください。
長期的・全体的展望に立った闘争の準備・計画・運用の方法。
このような意味でしたよね。
つまり「戦略的学習力」には
- 長期的な将来をみすえて
- 計画的に学ぶ
という意味もあるのです。
これからの未来に何が起こるかは誰にもわかりません。
けれど「未来の社会で必要とされるスキル」というのは必ずあります。
未来の社会で必要とされるスキルは「価値」が高くなります。
これからの社会でどんなスキルに高い価値つくのか?
言い換えれば「これから高い値段がつくスキル」ですね。
これが何かを、自分の嗅覚をつかいながら考えることが大事です。
そして、これから高い値段がつくスキルを「戦略的学習力」をつかって学ぶ。
マイケル・A・オズボーン准教授は、これが大事だと言いたいのだと思います。
もし時間があれば、これからどんな社会になるかを考えてください。
そして、未来の社会ではどんな人が大活躍してるかを想像してください。
何を学習するべきか、どんな仕事をするべきか、に悩んだときこのような想像がきっと役立つはずです。
「戦略的学習力」を学ぶのにおすすめの本の紹介
ここまでで「戦略的学習力」について説明は終わりです。
最後に、戦略的学習力というスキルを身につけるためにおすめの本を紹介します。
おそらく、もっともわかりやすいのはメンタリストのDaiGoさんの本です。
もしDaiGoさんの本を読んで、より興味を持ったなら
などの書籍で学びを深めてください。
これらの書籍をすべて読めば、戦略的学習力について一通りの知識を得る事ができます。
そして、戦略的学習力についての知識はきっとあなたの仕事で役立つはずです。
とても長くなりましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。
戦略的学習力があれば、「変化」はあなたの味方です。
「変化を嫌う人」ではなく「変化を歓迎する人」になってください。
変化を歓迎し、変化に対応するための努力を続ければ、きっとデキる先輩たちを追い越せるはずです。
引用・脚注
↑1 | 朝日新聞デジタル:勉強時間は短い方が好成績? |
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